保育士の就職・転職先には、認可保育所や認定こども園のほか、企業が設置・運営する保育施設もあります。一般に「企業型保育園」と呼ばれることがありますが、その多くは「企業主導型保育施設」や「事業所内保育施設」です。
企業主導型保育事業は、多様な働き方に対応する保育サービスを提供し、仕事と子育ての両立を支援することを目的としています。
就職先として検討する場合は、企業型保育園ならではの特徴と、園ごとの違いを理解しておくことが大切です。
メリット1.子ども一人ひとりと関わりやすい
企業型保育園には、比較的小規模な施設が多くあります。園児数が少ない園では、子どもの性格や発達、家庭の状況を把握しやすく、一人ひとりに寄り添った保育を実践しやすいでしょう。
職員同士の距離も近いため、情報共有や相談がしやすいこともメリットです。大規模園よりも、家庭的で落ち着いた雰囲気の中で働きたい人に向いています。
メリット2.新しい保育に取り組みやすい
企業の方針を生かし、英語、食育、運動、ICTなど、独自の保育プログラムを取り入れている園もあります。職員からの提案が保育に反映されやすい職場であれば、これまでの経験や得意分野を生かせるでしょう。
また、ICTシステムの導入によって、登降園管理や連絡帳、保育記録などの事務作業を効率化している園も少なくありません。
メリット3.福利厚生が充実している場合がある
運営企業によっては、住宅手当、社員割引、研修制度、資格取得支援など、独自の福利厚生を設けています。企業内に設置された園では、勤務する保護者と連携しやすいことも特徴です。
ただし、待遇は企業や雇用形態によって異なるため、求人票だけでなく、面接時にも詳細を確認しましょう。
デメリット1.勤務条件が園ごとに大きく異なる
企業型保育園では、利用する保護者の働き方に合わせて、早朝・夜間・土日などに開園している場合があります。そのため、勤務時間や休日が一般的な保育園とは異なるかもしれません。
一方で、企業の営業日に合わせて土日祝日が休みになる園も。応募前に開園時間、年間休日、シフトの組み方を確認することが重要です。
デメリット2.少人数だからこそ業務範囲が広い
小規模な園では、保育以外にも清掃、行事準備、保護者対応、書類作成などを少人数で分担することがあります。職員が急に休んだ場合、一人当たりの負担が増える可能性もあります。
また、主任や園長などの役職が限られ、希望するキャリアを築きにくい園もあるでしょう。
自分に合った職場か見極めよう
企業型保育園は、少人数の子どもと丁寧に関わりたい人や、企業独自の保育に興味がある人にとって魅力的な職場です。ただし、同じ企業型保育園でも、運営方針や待遇、保育内容には違いがあります。
園見学や面接では、職員配置、残業や持ち帰り仕事の有無、休憩の取り方、研修制度、離職状況などを確認しましょう。メリットだけで判断せず、自分が理想とする保育や働き方を実現できる職場か、慎重に見極めることが大切です。