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保育無償化によって見えてきた業務負担
2019/11/09

保育の無償化が10月にはじまり、約1ヶ月が経ちます。
保育士の業務負担は考えられず、保護者からの税収を増やして国益にするために施行されたと言っても過言ではないでしょう。
確かに保護者の中には経済的負担から解放された方もいますが、諸手をあげられるほどではありません。

あずける必要のない子が入園

保育が無償化される、ということで「預けなければ損」と思う保護者は増えたと聞きます。
保育需要は高まり、ただでさえ待機児童問題が解消されていないのに保育のニーズは増え、保育施設が足りなくなっているのは火を見るより明らか。
「教育標準時間」である4時間の保育で十分だとしていた保護者も、8~11時間預けても同じく無償であるならば、この共働き世帯が増えた御時世、長い時間帯で預けたいという方も出てくるでしょう。
そうなると保護者の「子育ての時間」が奪われ、なおかつ保育士の労働時間は増えるということになります。
保育士の負担は重くなり、保育士に対する保障がしっかりした幼稚園・保育園・認定こども園などの保育施設に保育士が流出するようになるでしょう。

定数ギリギリの園児と保育士で回す園

保育の無償化によって預けて働きたいと考える保護者を増やしたい国。
しかし、保育施設が足りないのであれば、無償化にしたところで意味はありません。
この機にICT化を進めて保育士の業務負担を軽減しようとする園や、園の考えで規模を拡大せず室を重視したいと考える園であれば現場の保育士にさほど影響はないでしょう。
待機児童緩和や保育の無償化によって規模を大きくしようと園が考え出したら、現場で働く保育士の負担は一気に増大します。
定数ギリギリまで園児を預かり、配置基準ギリギリの保育士の数で運営していこうとするからです。
現在他の幼稚園や保育園に転職を考えている保育士さんであれば、前者のようなほかの保育園に転職したいと考えるでしょう。
転職先として人気の園になる可能性が高いといえます。

情報を集め焦らずに

保育の質を上げたり、ICT化で業務負担を軽減しようとする園に転職を考えるのであれば、今からそういった園を探す事も大切です。
現在在職中の方であれば園の方針を見極めていく必要があるでしょう。
しかし、今は保育無償化が始まったばかり。
国、世論が今後どのように動いていくか、それによって自分の勤める園がどうなっていくかを周囲にアンテナを張りながら少しずつ情報を集めていきましょう。
今後の対応に焦ることはありません。
特に人間関係は問題ないけれど、園長や運営側の方針が保育の質を落とすことに繋がるので転職を、と考えている方は、動向をしっかり見守ることが大切です。