保育士の仕事内容
最近の保育園では、子どもたちの自立心や生活習慣を育む取り組みのひとつとして「おはしトレーニング」が注目されています。正しい使い方を学ぶだけでなく、集中力や手先の器用さ、マナーも身につくため、保育士にとっても重要な指導のひとつです。
保育園での具体的な取り組み方やポイントを紹介します。
おはしトレーニングのねらい
おはしを使えるようになることには、食事面での利便性だけでなく、さまざまな育ちの要素があります。
手先の器用さを育てる
細かい動作を繰り返すことで、指先の筋肉や動作のコントロール力が向上します。
集中力や注意力の向上
食べ物をつかむ、口に運ぶといった動作に集中することで、自然と集中力が育ちます。
生活習慣や自立心の形成
自分で食べられる喜びは、自立心や自己肯定感の向上につながります。
年齢に応じたステップ
おはしトレーニングは、子どもの発達段階に合わせて段階的に進めることが大切です。
1歳半〜2歳頃
初めはスプーンやフォークと組み合わせて、持ち方やつかむ感覚に慣れさせます。
2歳半〜3歳頃
割り箸や補助箸を使い、簡単なおかずをつかむ練習をします。
3歳〜4歳頃
基本的な持ち方を習得し、柔らかい食材や小さな一口サイズの食べ物をつかめるようにします。
4歳以降
自分で箸を使って食事ができるように、細かい動作やスピードの調整も指導します。
保育士が意識するポイント
おはしトレーニングでは、保育士の声かけや見守り方が大切です。
成功体験を褒める
少しでもできたときに「上手にできたね!」と声をかけ、やる気を引き出します。
手先のサポートは最小限に
自分で挑戦できる環境を作り、必要なときだけ補助します。
遊び感覚を取り入れる
「お豆をつかむ」「野菜を橋渡しする」など、ゲーム感覚で楽しめる方法を取り入れると集中しやすくなります。
安全面に配慮する
小さな子どもには安全なおはしや補助具を使い、口に刺さらないよう注意します。
家庭との連携
保育園での取り組みを家庭に伝えることも重要です。家でも同じように練習できると、習熟が早まります。
・連絡帳や掲示物で練習の様子を共有する
・家庭での補助箸や取り組み方法のアドバイスを伝える
・無理のない範囲で家庭でも挑戦できるメニューを紹介する
まとめ
おはしトレーニングは、子どもたちの自立心や手先の器用さ、集中力を育む大切な活動です。保育士は年齢に応じた段階的な指導や適切な声かけ、家庭との連携を意識することで、楽しく効果的に取り組むことができます。
小さな成功体験を積み重ね、子どもたちが自信をもっておはしを使えるようサポートしていきましょう。